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2009/10/19ウィキペディア博論

Ortega Soto, J. F. (2009) Abstract. In Wikipedia: A Quantitative Analysis. Dissertation to Universidad Rey Juan Carlos.

| 16:14 | Ortega Soto, J. F. (2009) Abstract. In Wikipedia: A Quantitative Analysis. Dissertation to Universidad Rey Juan Carlos. - karpa @ ja.wp を含むブックマーク

Ortega Soto氏の博論、Wikipedia: A Quantitative Analysisの概要だけ訳してみようと思ひます。原ライセンスが、CC by-sa 3.0なので、本訳文もそれに従ひます。著者は、スペイン、マドリッドのフアン・カルロス王大学通信・コンピューター・システム学部で博士号を取得したやうですね。

現在、ウィキペディア・プロジェクトは、人類の歴史のなかで、もっとも巨大な協同の共同体の地位にある。貢献者数のおほさや、それにしたがってウェブでのウィキペディアの認知度が上がるのによって、おほくの学術分野からの研究者の関心を惹くやうになった。しかし、ウィキペディアについての学術的出版は近年とみに増えてゐるが、しばしばそれらは、プロジェクトのごくかぎられた側面や、特定の言語版にのみ特化してゐることが多い。

その結果、ウィキペディアやウィキペディアの投稿者コミュニティ、このプロジェクトの経年的変遷の全体像を掴むためには、これまでの研究を拡げなければならない。この博士論文では、ウィキペディアの上位10言語の版について、さまざまな側面から定量的な分析を与へる。主たる目標は、ウィキペディアとその著者コミュニティの鍵説明項と構造項の経年的変遷をたどることにある。この分析は、ログインした著者(プロジェクトに参加するにあたって、個人のアカウントを作成した者)に特化してゐる。この比較研究では、一般的な漸進項や;ウィキペディア・コミュニティの著者コミュニティにおける内部的な社会構造と層化の詳細な検討;著者間や項目間にある貢献の度あひの不均衡さ;ウィキペディア・コミュニティの参加者層調査;ウィキペディアの項目の質と、個々の著者の信頼度を測るための基礎指標を包含してゐる。この論文においてあきらかにした主だったことがらが、今後数年のウィキペディアの持続成長性にどのやうに影響するか論じて結論とする。

経年的な貢献の不均衡さの度あひや、この論文で見出された追加的な鍵概念の変遷の分析によって、ときが経つほどに、もっとも活動が顕著な著者によって消費される「作品」が漸増する傾向にあるといふことが明らかになった(The analysis ... reveals an untenable trend towards progressive increase of the effort spent by teha most active authors, as time passes by)。この傾向は、つひには、それらの著者が、月になしうる上限の編集数に達したとき、月間の総編集数が減少傾向に転じ、ウィキペディア全体のコンテンツ作成や改訂作業の停滞をも引き起こすだらう。最後に、研究者コミュニティへの重要な貢献は、WikiXRayである。これは、この論文にまとめられた分析をなすために開発されたソフトウェア・ツールである。このツールは、ウィキメディアの公開リポジトリからデータベースダンプを取得し、鍵指標や記述項を得るための操作をし、てもとのデータベースに収めて、経験的分析をするための準備を自動化する。

以下略。

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